2009年1月アーカイブ

タオバオ内には消費者を守る制度が幾つかありますが、「先行賠付」を表示しているセラーが最近多くなったような気がします。
 
「先行賠付」という文字から何かの賠償制度なんだろうな、と考えていただけで、軽くスルーしていたのですが、タオバオ代行という商いをしている以上、やはり知っておかなければならないことだと思って調べてみました。以下、「先行賠付」説明文の訳です。
 
「先行賠付」ってなに?

「先行賠付」とは消費者保障サービスの中の基本サービスのひとつです。売り手はタオバオ内の技術やサービスを利用して買い手に対し特別なアフターサービスを提供することを意味し、買い手は「先行賠付」に規定された規則に沿って特定商品の賠償請求を売り手に科すことができることを意味します。

具体的に言うとタオバオで買い手が「消費者保障サービスの協定」に加入済みの売り手とアリペイ(タオバオ内の決済サービス)を通して取引きした後、もしその取引きによって買い手の権益に損害があり、かつ買い手が売り手に直接クレームを起こして、それが未処理の状況下において、買い手は取引き後14日以内にタオバオおよびアリペイの規則に則ってタオバオに対してその売り手を提訴でき、賠償請求を申請できます。

売り手は「消費者保障サービス」に加入する前、「先行賠付」の仔細を丁寧に読まなければなりません。一度このサービスに加入すると「先行賠付」のサービス規則すべての内容を認め、受け入れたことになります。
(以上引用終り)

これを読んで「じゃあ、先行賠付に同意していないセラーとの取引きだったらどうなるの?という疑問を私は持ってしまいました。何せ代行業はセラーを指定できないので...。もしご依頼主がこちらのブログを既読でしたら、どうぞ「先行賠付」の付いたセラーをお選びいただければ幸いです。


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私がタオバオでいつも苦労するのは、売り主の在庫虚偽。検索から目的商品を見つけて喜んだのもつかの間、売り主に「それは無いよ」とサラッと言われてしまうこと何度もあり。商品情報にはしっかり「在庫数:5件」とか場合によっては100件とか書いてあるのに、実際はゼロ。
 
タオバオの規定で在庫数を偽ることは禁止されているにも関わらず、一向に改善されません。売り主もまるで悪意が無いようで確信犯的にタオバオ内に蔓延しております。「それは無いよ」と言った後に「これならあるよ」と全く違う商品を勧めてきたりもします。日本じゃ考えられない現象ですね。
 
私自身が欲しい物であれば代替品に関心を示せるのですが、代行依頼の場合は依頼主の意向が最優先なので断るより他に無しなのです。売り主に腹が立つよりも先に依頼主が慣れない中国サイトで探し当てた苦労が水の泡となってしまうのが申し訳なくて仕方無い感情が沸き起こります。
 
タオバオには買い手売り手とも相互チェック体制がしっかり整っているため、信頼度が低いと相手にされない文化が根付いております。そのため交渉成立した後の対応は比較的良くなってきています。しかし買いor売り行為が成立しないと双方とも評価できない為、「在庫数虚偽」という不正に対してバイヤーは何も言えないのが現状です。中国最大手のタオバオさんには是非この点を対応していただきたいものです。

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中国では物を買う際、「値引き」をするのが当たり前だったりします。日本は相互信用が暗黙の了解のように働いて、あまり「値引き」をしませんね。しかし中 国は暗黙下で「相互不信用」が働いているがために買い手は「値引き」を行い、売り手は「値引き対策」を施していたりもします。露天や生鮮市場等、売り手の 売り場環境が劣悪になればなるほど、この傾向は顕著です。ちょっとした騙し合いの世の中。
 
では中国のみならずアジアNo.1のオークションサイトであるタオバオはどうでしょうか?この問いにちょうど良いアンケート結果があったので引用します。

買い手が値引きをしてきました。あなたは譲歩しますか?
  • しません。もともと利益率を低く設定しています。(502票,32.200%)
  • 損をしなければ譲歩します。人気と信頼を得たい。(990票,63.502%)
  • 値引きされたことがないので分かりません。(13票,0.834%)
  • します!人気を得るためなら損をしたって構いません。(54票,3.464%)


絶 対に値引きをしない売り手は約3割。6割強は限定的に値引き可能。3%は積極的に値引き対応。私の購入経験から言えば妥当かもしれませんが、3割が値引き 拒否というのはちょっと意外でした。つまりは中国人の買い手でも私と同じようにNOを突きつけられたということでしょうね。

これまで習慣的な値引き文化が中国に根付いている理由のひとつに「同一商品の店舗間価格差」が激しいというのが挙げられます。同じ市内でも価格差があるのに、広大な中国全土となるとその差は更に広がるのでしょう。
 
し かしタオバオ内ではどのサプライヤーも同列に並べられ、その価格差は一目瞭然です。どの地域のバイヤーも均等に最安値を見つけられる仕組みができているの です。こうなると売り手は値引き対応の為に売価に上乗せが難しくなるわけです。さらに価格競争に勝つために利潤すら削らなければならなくなるのでしょう。
 
そもそもタオバオはオークションサイトというよりはショッピングモール的な要素が非常に強くなっており、売り手のほとんどが即決価格(一口价)で表示しております。となると商品の希少性よりは商品の価格がより重要になり、激しい価格競争に陥っていくのも頷けます。
 
さらに競合ライバルが多々いるなかで勝ち抜く為には価格+アルファが求められており、接客に対する売り手の意識も変わりつつあるようです。拝金主義が強い中国に「人気を得るためなら損をしても構わない」という層が3%もいるんですから...。

タオバオという混沌の中にも中国の成長が見てとれます。日本人のタオバオ参入も日々増えているようですが、ここら辺の観察を怠ると、混沌に飲み込まれてしまいますよ。


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